attoSNOM: 極低温近接場光顕微鏡
attocube社のSNOM製品は近接場光走査型顕微鏡(SNOM, NSOM)として極低温・高磁場中で100nm以下という回折限界を超えた分解能で光学測定を可能にします。原理的には ナノメートルサイズのプローブを試料表面近傍で走査することで、試料と近接場光の相互作用により光学像を得ることが出来ます。
attocubeではプローブの距離制御方式の違いにより3種類の異なるデザインの近接場光顕微鏡を提供しております。
- attoSNOM II
- 干渉計によるチップ-試料間距離制御とファイバー式SNOMによる高効率により操作が容易になっております。
- attoSNOM III
- 水晶のチューニングフォークを使用し、共振周波数のシフトの変化によりプローブの距離制御を行っています。光を使用しない制御方式ですので特に光に敏感な試料には最適です。
attocube社の独自のピエゾポジショナー技術によりSNOMシステムは特に極低温・高磁場・真空中で動作するようデザインされております。極低温動作のためにattoSNOMは交換ガスを介してヘリウムクライオスタット中で冷却されます。
attoSNOM III: 極低温近接場光顕微鏡
距離検出にチューニングフォーク式を採用した非常にユニークな近接場光顕微鏡です。また反射光を楕円ミラーにより集光することで高い空間分解能を持ちつつ、高い集光率を実現します。 また距離検出は非光学的に行いますので光に敏感な試料に対しても有効です。
動作原理
- 高い空間分解能はアルミコートされたファイバー型プローブの先端を試料表面に近づけることで実現しています。 チップ-試料間の距離制御にはピエゾによるチューニングフォークを利用しておりますのでチップー試料間の摩擦力及びせん断力を測ることができます。 またケーブルの浮遊容量の影響を避けるためにチューニングフォークには低温アンプが使用されております。 摩擦力によるイメージングではチップの振動はディザーにより50pm程度に設定されておりフィードバックループにより摩擦力を一定に保つようにチップ-試料間距離を制御します。 光ファイバーによるプローブは試料表面を局所的に励起させるために使用され、試料からの反射シグナルはファイバープローブ又はアルミの楕円鏡により集光されます(オプション)。
チップ-試料間の距離制御方式
- 非光学的距離制御方法であるチューニングフォークセンサーを採用しました。これはクォーツを利用してSNOMプローブの微小な振動を検出・制御するものです。 チューニングフォーク素子に固定したファイバー式のSNOMチップは、試料面に平行に振動しており、先端が試料表面にナノメートル程度まで近づくとチップの振幅がせん断力により減少します。 この振幅の減少が一定になるように距離を制御、或いは振幅を検出しながら走査を行います。この方法により0.1pNの摩擦力・せん断力の測定を行うことが出来ます。
プローブ
- attoSNOM III では市販のファイバー式SNOMプローブを使用することが出来ます。
スペックシート
Topography measurement (a) and phase measurement recorded with a PLL analog feedback loop (b) of a chess board with 2 µm in period recorded with the attoSNOM III at ambient conditions. Probe: glass fiber probe. (K. Karrai et. al., Phys. Rev. B 62, 2000, 13174).
Topography measurement (a) and simultaneously obtained near-field measurement in reflection (b) and transmission (c) mode using the attoSNOM III at 4.2 K. Sample: Vanadium rhomb-structure on glass substrate with a layer thickness of 10 nm (attocube application labs, 2007).

